堀江貴文は本当にJリーグのアドバイザーにふさわしいのか考えてみた
以前堀江貴文さんはJリーグのアドバイザーとして結構いいんじゃないかという趣旨のことを書いたらtwitterのフォロワーが減りました。
堀江貴文さんは一度捕まってますし一般的な方からは嫌われている気がしますし、これでまたフォロワーが減りそうなのですがこりずに書きますねw
ふさわしいって言い方は良くないとは思うんですが他にあまり良い表現が見つからなかったので。
問題点を洗い出す能力とJリーグへの高い評価
堀江貴文さんのJリーグに関する発言の初出はここでしょうか。
(メルマガでも話しているっぽいのですが。)
ここではイギリスのプレミアリーグを引き合いに出して、海外展開をしなくてはいけないという趣旨の発言をしています。
そのあとにサッカーマガジンZONEの取材を受けています。
Jリーグはどうすれば盛り上がるのか 堀江貴文氏が提言「一番リーグにすべき」 | SoccerMagazine ZONE WEB/サッカーマガジンゾーンウェブ
実は内容は突拍子もないことを言っているわけではないんですよ。
専用スタジアムの方が満足度は高いし、SNSを含めたインターネットでの展開はJリーグがサボっていた部分。
ここを変えていかなきゃいけないよねと考えているのです。
まあ一番リーグというネーミングはとりあえず保留で・・・w
また、堀江さんは
アジアでこれだけのサッカーリーグを持つ国は日本だけなんですから。中国や東南アジアの富豪にどんどんJのチームを買わせればいい。
と発言しています。
僕はやっぱりJリーグの可能性を信じてJリーグを評価している人と一緒に歩いていきたいです。僕はたかだか1サポーターにすぎませんがこういうふうにJリーグを評価していることにすごく好感が持てます。完全に個人の感情ですけれど。
海外展開や外資解禁は地域密着と両立する
次にJリーグについて語っているのはこの動画。
話している内容は海外展開のことなんですが、JFAがJリーグに資金を投入していないことについて話しています。
まあJFAもドイツと形は違いますがJFAアカデミーなど育成に資金投入はしていますけどね。あと審判もですか。
僕が興味深いと思ったのはこのtwitterでのやりとり。糸井キヨシという(一部では)有名な人とお話しています。
ホリエモンによるJリーグへの提言 - Togetterまとめ
J リーグは焦って質より数を限りなく増やしてしまったクラブ加入数が基本的な間違いでしょう。クラブ数を半分にすれが質のいい試合が毎回見れます
という問いに対して
それはJリーグの理念です。変えるべきではない
という回答をしています。堀江さんは、海外展開しろ!規制緩和しろ!外国人枠撤廃しろ!と言ってるのですがチーム数を減らせとは言っていません。また地域に密着していくことには肯定的なようで・・・
こういう単細胞のアホがいるからダメなんだよな。プレミアリーグのチームは地域に根付いてるから価値があるんだろうが。オーナーはロシア人富豪とかアラブの石油王とかだけど。
まあ口は悪いですが、地域に根付いているか否かということはとても重視している。
ここからは僕の推測なんですが、
アジアでこれだけのサッカーリーグを持つ国は日本だけなんですから。
というのは競技レベルだけではなく、クラブの多さ、インフラの整備、理念とそれがどれくらい根付いているかなど総合的に見て言ってるんじゃないかなと思いました。
Jの理念は素晴らしいと思うので、商売として継続性を持たせないと絵に描いた餅になってしまうのだよ
Jの理念というのは「スポーツでもっと幸せな国で」、という100年構想のことでしょう。
イメージ的には「こんなもん必要ない」と言いそうですが、むしろ肯定している。
その上でそれを実現させるのにお金がいる。だから外資を呼び込んだり、海外に放映権を売っていこうということなんです。Jリーグのあり方自体は否定していないんです。
外資導入に対する危険性についてもきちんと考えている
外資を導入するとオーナーが好き勝手にクラブを運営する。そういうリスクはあります。海外でもそういうことは起こっています。
それに対してはこのような考えを持っています。
なんでぶち壊すの?地域縛りとか専用スタジアム整備とかユース投資とか義務付ければええやん?アホかこいつ RT @kiyoshi_itoi:Jリーグの地域密着構想をぶち壊しますけどね、外資解禁。まして、そもそも外資がJリーグに投資するかどうかも微妙ですし。どうせ1,2クラブ限定のお話
地域縛り、専用スタジアム整備、ユース投資。
つまりクラブが継続的に発展するようにインフラ投資してくれるパートナーとしてのオーナーを想定しているんですね。
こんな条件だと投資するわけないという反論もありそうですし、現にハードルは高いと思いますが・・・。
ですがこのままですとJリーグの規模はなかなか拡大していきませんし、かといってサカつくみたいに運営されたら困りますから、考え方は間違っていないと思います。
外国人枠を撤廃してユースに投資をする
ユース投資を義務付ければいいやん。という発言についてはこちらで語っています。
考え方としては外国人枠を撤廃してJリーグの魅力をあげる。魅力が上がって資金が増えればもっとユースに投資できる。
そうすればすごい外国人を押しのけて日本人が出場できるようになる。
という理屈ですね。
まあこれに関しては問題点があると思うのですがそれは後述します。
Jリーグにビッグクラブを
次はこれ。リーグの設計について。
スペインのレアルマドリーとバルセロナのように二強状態にするのか、プレミアリーグのようにもう少し強豪クラブを増やす設計にするのか?という質問。
今のJリーグならリーガ、収入が増えればプレミアリーグ方式と回答していますね。
これもちょっと立場的に完全には賛成できないのですが・・・後述します。
そしてホリエモンのJリーグアドバイザー契約の報が
そして2015年7月21日に堀江貴文氏、夏野剛氏らがJリーグとアドバイザー契約を締結という記事が流れます。
堀江貴文氏、夏野剛氏らがJリーグとアドバイザー契約を締結 | サッカーキング
同7月21日ゲキサカのインタビュー。ホリエモン「10年でプレミアリーグ越える」
Jリーグ新アドバイザー・ホリエモンが壮大な夢掲げる「10年でプレミアリーグを越える」 (ゲキサカ) - Yahoo!ニュース
特に目新しいことは話していませんが、ここでは「やはり東京都心にビッグクラブが二つはほしい」という風に語っています。
youtubeチャンネルのFC東京が多摩地区にあるという発言から、23区にビッグクラブが欲しいという趣旨でしょうね。前々から述べているように専用スタジアムが望ましい。
東京都心にビッグクラブと専用スタジアム、クラブに巨費を投じる仕組 RT @matsu0218: わぁすごい嬉しい。今日本代表選手が、海外に当たり前に行くけど国内でプレーしてもらえる仕組みとかもあるんですか?あとストイコビッチとかフォルランみたいな名選手も呼べる可能性がありますか
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2015, 7月 21
個人的には都心の専用スタジアムがきっかけになって、アルウィンの影響で南長野のスタジアムができるような好影響が生まれてくれるといいなと思っています。
もちろんそんなきっかけなくてもできてくれれば一番いいです。
7月22日のインタビュー
堀江貴文氏、Jへの提言「Jリーグはもっとグローバルを意識した勝負を」 (Soccer Magazine ZONE web) - Yahoo!ニュース
JリーグはアジアでNo.1のリーグです。これだけの素晴らしいインフラを作り上げてきたんだから、もっといろいろチャレンジしてほしいですよね。
ということからやはり総合的な観点からJリーグを評価しているのでしょう。
ちなみに7月21日のツイートまとめは2chのこのスレの最初でまとまってます。
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1437555772/
7月29日にサッカーマガジンZONEのインタビュー。
堀江貴文氏が語る日本サッカーの可能性 「プレミアリーグにも負けない!」 (Soccer Magazine ZONE web) - Yahoo!ニュース
ここでもそれほど目新しいことは言っていませんが、僕が注目したのはここ。
日本という国にはものすごくたくさんの魅力があるじゃないですか。
~中略~
これだけの豊富な観光資源にJはフリーライドできるんですよ。もし、プレミアリーグがイギリスじゃなくて日本にあったとしたら、もっともっとすごい価値になって いたんじゃないかと思います。
Jリーグは、アジアの人たちにとって日本に訪れるための窓口になれるはずです。
Jリーグのクラブを多すぎると考える人は多いと思います。しかし観光資源にフリーライドし日本を訪れる窓口にするという発想ならばそうはならないですね。
むしろ全国様々な場所にクラブがあるということが強みになるのです。
堀江さんは多すぎると言われているクラブの数を「資産」と捉えているのです。
問題点その1。ユースへの投資。
堀江さんはJリーグを高く評価し、Jリーグの理念も理解している。
目立つ発言ばかりがクローズアップされるのですが細かく見ていくとかなりちゃんとしていると思うんです。ですから僕は堀江貴文さんを評価しています。
ただ問題がないわけではないです。
まず、
外国人枠を撤廃してJリーグの魅力をあげる。魅力が上がって資金が増えればもっとユースに投資できる。
そうすればすごい外国人を押しのけて日本人が出場できるようになる。
これはあくまで僕の要約ですがこれは現状かなり慎重にやらなくてはいけないと思います。
例えば日本には育成のスペシャリストがいないという問題点があります。
ヨーロッパには「育成にこそ最高の指導者が必要」という考え方があり、「育成一筋云十年」の指導者が存在します。
日本ですとそれが「引退した選手などに職を与える」といった側面があるんですね。
そもそも日本のやっている育成メソッドが本当に正しいかといった根本的な問題がある。そういう部分をもう一度精査し、検討していかなければならないです。
ただ資金投入をするだけでは絶対に強くなりませんから。
外国人枠の完全撤廃に関してはもしこの仕組みがうまくいくならだんだん日本人も増えていくと考えているんでしょうね。
もっとも外国人ばかりだと見に来なくなる人やいまあるJリーグの良さが失われる部分は間違いなくあるのでバランスを考えながらやったほうがいいと僕は考えていますが。
(ただ東南アジアに売り込むならこっちのほうが売れる可能性はある)
問題点その2。傾斜配分の方法
リーグが資金を分配する。完全自由競争ではないんですね。
これはリーグ設計の動画で話しています。
完全自由競争ではなくてもいいと思うんですが、3分あたりで話している大都市のクラブに優先的に資金を配分するというのは抵抗があります。
僕は湘南ベルマーレを応援しているので「なんの努力もしていなくても大都市というだけで資金が常に供給される」レベルになってしまうと余りにも辛いですので。
自由に競争してその結果差がつくならいいんですけれどね。
東京の2つのビッグクラブに関してもリーグが作ってリーグが育てて人工的に作るのか?といった問題もありますよね。
大都市にビッククラブあったほうがいいと思うし、都心に2つくらい専用スタジアムの大きなクラブがなきゃいけないということ自体は「あったほうがいい」と思っているんですけれどね。
競争とのバランスをどう取るかは良く議論して欲しいです。
終わりに
今回はJリーグのアドバイザーになった堀江貴文さんについてブログを書いてみました。Jリーグについてはアドバイザー契約する前からいろいろ話しているので、もしかしたら抜けがあるかもしれません。
夏野剛?知らない子ですね
(彼がJリーグに関してどう考えているのか本当によく知らない)
でも堀江貴文とは結構考え方が違うと思いますよ。
なんにせよJリーグがより良い方向に発展することを願っています。