ナビスコカップ決勝。素晴らしかったガンバ大阪東口順昭とたった一度の小さなミス。
ナビスコカップ決勝。
素晴らしい試合で優勝した鹿島アントラーズのみなさんおめでとうございます。
そしてガンバ大阪の選手たちもお疲れ様でした。
今回はガンバ大阪のゴールキーパー東口順昭のプレーを抜き出します。
素晴らしかった東口選手のプレー
まず前半に赤崎選手がゴールを外したシーンを解説します。
動画は下。
ギリギリオフサイドじゃなかった。これは審判よく見てます #ナビスコカップ #jleague pic.twitter.com/XkjcSllPeY
— SR (@sr2460) 2015, 10月 31
まずこのシーンですが素早く距離を詰めてシュートコースを限定します。
キーパーが前に出れば出るほどシューターからゴールは隠れてます。
ただしループシュートを打たれる危険があるので相手の体勢が整っていたり余裕があるときは自重しなければいけない時もあります。
その点東口選手は赤崎選手がトラップする直前まで距離を詰めていたのですから実に論理的と言えます。
(相手がボールを触っていないのだからシュートを打たれる心配はない)
これが赤崎がボールを触った瞬間
ここで少し考えて欲しいんです。
この場合赤崎選手には「ループシュート。」「左に切り返す」「右に流れる」という3つの選択肢があります。(基本的には)
ループシュートに関しては右後ろから流れてくるボールをループシュートで決めるのはものすごく難易度が高いです。
またループシュートが打てそうな場所にトラップしたらその瞬間に距離を詰めてボールを奪うことが出来る。
左に切り返すパターンも「右でトラップして瞬時に左足に持ちかえる」「体の体制を強引に変えて左足でトラップする」「右足のインサイドで無理やり左に旋回」
などなど難しい選択が多く。これでやられるのも頭に隅にいれておけばいい。
本命はそこじゃない。
つまり一番危ないのは赤崎選手が右に流れるパターン。
ゴールキーパーとしては「他のパターンを警戒しつつ右に流れた時に振り切られずについていくか?」を考慮しておけばいい。
ここで見て欲しいのが東口選手と赤崎選手の距離。
これが本当に素晴らしい。
もし赤崎選手がファーストトラップで内側に切れ込む、もしくはまっすぐ直線すれば手が届く、もしくは体で防ぐことが出来る。
そのくらいの距離なんですね。
ですから赤崎選手は右足でトラップして外側に流れるしかない。
でも外に流れるということはそれだけシュートコースが狭まるということです。
普通にゴールに切れ込めばこれだけある角度が
外に逃げるとこのように縮まってしまいます。
これ!完全に東口順昭が完全にそうなるように誘導しています!
相手選手がボールを持つ前に素早く距離をつめる。
その際に外に逃げるしかないような距離感になるように突っ込みすぎないかつ遠すぎない場所を保つ。
他のパターンを警戒しつつ(相手選手から見て)右側に振り切られるパターンだけは最大限に警戒!ということです。
実際に赤崎選手は東口選手に誘導され右側にトラップ。
先程から少し画質が悪いですが赤崎選手がトラップした瞬間には東口選手も同方向に体が流れているんですね。これは最大限に警戒しているから出来る。
そのまま倒れないようにステップしながらついていく東口選手。
(ボールにスライディングして奪ってしまうという選択肢もありますがかわされたら終わり。とにかく倒れずについていけば角度がなくなりどんどんシュートコースがせばまります。懸命に我慢する東口選手)
ここで振り切られそうになって手をついて倒れそうになってしまいます
しかし懸命にこらえてもうワンステップついていく。相手がシュートする瞬間にセービング
届きはしませんでしたが味方選手のカバーもありゴールにはなりませんでした。
一見危険に見えましたが実に論理的にピンチを防いでいました。
入りそうに見えますけどこれはなかなか入りませんよ。東口選手がすごい!
東口選手の小さなミス。それは1失点目
他にも素晴らしいプレーで奮闘していた東口選手ですが小さなミスを指摘するとすれば1失点目でしょうか。
ファンソッコゴールで鹿島アントラーズ先制! #ナビスコカップ #jleague #antlers pic.twitter.com/YI8KgcPeYA
— SR (@sr2460) 2015, 10月 31
このシーンで東口選手。飛び出しています。
ゴールキーパーにはクロスに飛び出したら触らなければいけないという鉄則があります。これも触れると判断したんでしょうが無理目なボールでした。
慌てて戻る東口選手。想定外だったことはこのシーンの体勢をみても明らかで、懸命に戻ろうとするもバランスを崩していました。
見てる限りシュートされた瞬間までにポジションも姿勢も立て直しきれなかったかな?という感じです。
シュートされる瞬間には両足に均等に力を入れてボールの軌道を見極めたらそちら側に移動したりセービングしたりしなくてはいけないんですが逆側に飛んでますからね。
この角度じゃよくわからないんですがポジションも修正しきれなかったかなあと。
(そこに関してはわからんのですけどね)
ハイボールに飛び出して触れなかったわけではなかったのでわかりにくいですが飛び出してバランスを崩して正しいポジションに戻れなかった(おそらく)のを見ると小さいですが確かにミスだと思います。
全体を通して東口順昭選手は素晴らしかった
しかし失点したあとも気落ちせずにプレイしていましたし、このミスが東口選手の評価自体を貶めるものではないと思います。
これとかすごかった。
東口すげー! #gamba #antlers #jleague #ナビスコカップ pic.twitter.com/9cGvTc7xfz
— SR (@sr2460) 2015, 10月 31
2失点目は相手選手にブロックされてしまいましたし3失点目は仕方ない。あれは無理。
よって負けてしまいましたが僕はこう言いたいです。
東口順昭はすごい!東口順昭は素晴らしい!と。
決勝にふさわしい素晴らしいプレーでした。
お疲れ様でした。東口選手。素晴らしいプレーをありがとう!!!