モンテディオ山形サポーターの怒りとサッカークラブの社長
以前こんなブログを書きました
後任の社長がきちんとした人ならと思っていたのですがyoutubeの動画を見ているとどうもいろいろごたごたしているようで。
これって正直負けてるから怒っているわけではないですよね。
「資金力にめぐまれないクラブを」「昇格まで導き」「それと同時に黒字化を達成した」有能な人物を不透明な人事で解任したことがその引き金になっているわけですよ。
【togetter】モンテディオ山形・高橋前社長 沈黙を破り思い語る【高橋社長解任騒動】 - Togetterまとめ
高橋社長は降格した責任をとって辞めたわけですがサポーター自身はモンテディオが今の時点でJ1を戦い抜くことが厳しいということを理解していたようでむしろ経営面では実績を上げていた社長の続投を望んでいたようです。
事実サッカークラブの社長って不確定要素の強い「試合結果」に対して一切合切責任を負ってしまうとクラブが安定しなくなるんですよ。
(実際経営者は経営のことを考え現場のことはGMや監督に任せることが多い。)
言っておきますが社長はクラブのビジョンを示さなくてはいけないですし経営に対する責任はありますよ。長期的な低迷の責任もあるでしょう。ただ短期的な試合結果の責任でいちいち退任していたら長期のビジョンは描けないわけです。
事実降格の「戦犯」を経営者にしてはいけないだろうとサポーターの方もわかっているからこそ経営面では実績を上げていた前社長を続投させたかったわけです。
にも関わらず前社長が解任され(そしてなぜか監督は留任した)たことが今回の騒動につながっているんですね。
試合の勝ち負けを社長にとらせたことがこの混迷につながっている
ただ後任の社長がさらに有能な人物であれば「モンテディオ山形をさらに発展させるために必要な人事」と言えなくもないわけです。
まあ前社長に特に大きな瑕疵はなかったようのでそれでもどうかとは思いますが。
動画の中で「やめろ!」「やめろ」という声が聞こえていますがそれは当たり前のことで、J1からの降格に対して前社長が責任をとったわけですからそれよりはるかに成績が劣る今の社長が試合結果に対して責任をとらないというのは話のつじつまが合わなくなるんですよ。
本来経営者が試合結果の責任をいちいちとっていたら何もできなくなるわけですが実際にその責任を経営者にとらせたことが今回の事態を招いたんでしょうね。
ビジョンと情熱の無さをサポーターは必ず見抜く
誰かの人物像や適性をあれこれ言うのってどうかと思うんですが個人的にただ1点。
動画13分くらい。
「あなたが社長になってなにをやったか教えて欲しい」
これに対して押し黙ってしまう。これはまずいと思いました。
社長にモンテディオ山形をこうしたいというビジョンと情熱があれば何かあるはずなんです。
今年就任したばかりで「道半ば」ならそれでもいいんです。
ただ「道半ばだがモンテディオ山形をこういうクラブにしたい。だからこれをやろうと思う。そのためにいまこういう準備をしている」
ということは言えるはずなんですよ。
ビジョンがないからやるべきことがわからない。やるべきことがわからないから沈黙してしまう。そう思われても仕方ないですよ。
厳しいことを言うようですけれどそれをサポーターの方に見抜かれているように思えますね。僕は。
経営者よビジョンと情熱を持て
最後になりますが動画をひとつ
これ2013年にベルマーレが降格した時のものです。
最初に話しているのが真壁会長(当時社長)。最後に7連敗して降格した年の最終戦のセレモニーです。
これがベルマーレが「湘南」ベルマーレになって初めて昇格した時のもの。個人的に真壁会長(当時社長)がどんな人物かよくわかるものになっていると思います。
【社長のPHOTO日記:1月2日】特別編:1205 希望の戦地より « 湘南ベルマーレ公式サイト
会長のやったことやビジョンとかはここらへんの著書を読むといいかもしれません。
低予算でもなぜ強い? 湘南ベルマーレと日本サッカーの現在地 (光文社新書)
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低迷や降格を繰り返しながらベルマーレが少しづつ進んでこれたのって真壁さんのビジョンと情熱があったからだと思っています。
逆にいえばこのくらいのものがないとサッカークラブの社長は務まらないのかなと今では思っています。
別に自慢したいわけでも他のクラブの社長を下げたいわけでもないんですけどこのくらいのものがないとやっていけないんだろうという例になるのかなと。
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結局モンテディオ山形の社長は自分にビジョンや情熱があると認めさせるしかないんでしょうね。
もしそうなるならそれが一番いいとは思っております。
それを認めさせればサポーターはむしろ心強い味方になると思いますけどね。