2014年。
J2に降格した湘南ベルマーレに一人のDFがやって来ました。
その名は丸山祐市。非常に失礼な話ですが、当時ほとんど実績がなかったこの選手のことを僕は知りませんでした。
初めて彼の才能を知ったのはキッズガード湘南での福島ユナイテッドとの試合。
左足のテクニック。カバーリングの巧みさ。スケールの大きさを感じると同時に「いい選手が入ったな」と思ったのを覚えています。
【試合結果】キッズガード湘南 フットボールフェスティバル Presented by FIELD MANAGEMENT « 湘南ベルマーレ公式サイト
サッカー選手として最後の勝負に出た男
プロ3年目。サッカー選手として最後の勝負という気持ちで臨んだシーズンで、彼は大活躍をします。
安定感のある守備だけではなくぴたりと味方に合わせる精度の高いロングパス。
自分でも攻めあがれるドリブルの上手さ。守備の選手ながらFKでも得点を決める得点力。貴重な左利き。身長もある。試合を重ねるごとにどんどん成長していきました。
彼の活躍もあり湘南ベルマーレは記録的な強さでJ1に再昇格を果たしました。
J1でも丸山と一緒に戦いたい。誰もがそう思っていましたが、責任感の強いこの男はFC東京に復帰する道を選びました。
だけど彼がベルマーレで自信をつけてくれたことがうれしかったし、活躍してFC東京に戻って来いと言われたこともうれしかった。
戦力的にすごく痛かったけど心からそう感じました。
その時の気持ちはブログでも書き記しています。
そして彼なら日本代表に入れるとも。
(寂しくなったらかえってきていいぞ~)なんて言えなくなってしまいました。
これだけの選手をFC東京が手放すはずありませんから。
ただ人生をかけて勝負をしに来た男がベルマーレで成長した。結果を残した。
それだけではなく日本代表になった。
こんなにうれしいことはないです。本当にうれしいです。
・・・
丸山祐市はサッカー選手として最後の勝負に勝った。
君の挑戦をすぐ近くで見られたことを誇りに思う。本当に・・・本当におめでとう。
そして日本中に見せてほしい。丸山祐市という素晴らしい選手がいることを。