う~~~ん。やっぱりこの試合はまずい試合だったと思います。
前半の開始早々にいきなりハンドとられたとか「あれ?僕たちああいうの一回もとってもらってないんだけど」とかあるんですけどそういうことではなく。
別に選手に気持ちがないとかそういうことを言いたいわけではないです。サッカーは邪魔してくる相手がいるスポーツなわけでそういう相手がいる以上うまくいかないことはあるんです。
だって邪魔をしてくる相手がいるんですから。
その相手を乗り越えようという気持ちがないわけじゃないんだけど、成績が低迷しているせいでどこかプレーするのに怖がっている。今週相手を倒すためにやってきたこと。さらにいえば今までサッカー選手として積み上げてきたもの。それを否定されたらどうしようという恐怖。だから思い切ってぶつかれなかったように見えたんですよね。
精神論とか好きじゃないんですけどね。あくまで僕がそう見えただけですし監督のアプローチの仕方や戦術的な部分はあるはずです。
でも一番怖いのは失敗したり相手にやられることじゃなくて失敗する可能性があるからチャレンジするプレーを選択しなくなることだと思うんです。
サッカーなんて失敗するスポーツで、たくさん失敗するはずなんです。
でもそれでも全力でチャレンジして失敗すれば「ああ。J1だとこの球離れではプレッシャーに引っかかってしまうんだな」とか「クロスをただ上げるだけじゃなくて中に切れ込むプレーも覚えないと通用しなかったな」とか今まで見えなかったものがみえてくると思うんですよね。
その物差しを獲得することが大事なんだと思っています。
相手が強い。だから怖い。負けるのが怖い。ミスをするのが怖い。ボロボロにされて今までの自分が否定されたら怖い。
でも一番怖いのは、「怖がっちゃって練習したことをチャレンジしようとしなくなっちゃったよ」「だからどこが通用したのかすらわからなくなっちゃったよ」ってことだと思いますよ。
失敗は怖い。強い相手は怖い。だけどそれでもチャレンジして、失敗して、できるようになるために練習して。
それを人の何倍もやったからいま君たちはプロのサッカー選手なんですよ。
このチームが残留するのか降格するのかその時にならないとわからないけど「俺はここができるようになればもっとすごい選手になるぜ!」「強い相手がいるJ1でやったからそれがわかったぜ!」
そう思ってシーズンを終わってください。
失敗や負けることよりももうこれ以上いい選手になれないかもしれないことを怖がってください。
次の相手に勝つために自分が上手くなるために全力で相手を研究して全力で練習して。
どんなに怖くてもその練習したことを出そうともがいていればきっと君たちに未来はあるはずだよ。