日本代表で結果が思うように出ずにハリルホジッチ監督が批判されていますね。
彼に向けられている批判は「言い訳するな」「負け惜しみを言うな」というものが多いです。ただし日本サッカーに関して厳しいことを言ってくれるこの監督を何も考えずにただ批判していいのでしょうか?
日程に関して
日程が厳しければコンディションも落ちますし、もちろん連携を深める時間がなければチームの力は高まっていきません。これは間違いありません。
さらにこの日程の問題にはもっと根深いものがあります。
JFAの原技術委員長は「代表、Jリーグなどあらゆる状況に対応できるスケジュールを作る。」という趣旨の発言をしています。日本サッカー全体のスケジュールを作り直すということです。
そして今年はスケジュールに大きな変更がありました。それがJリーグの2ステージ制。
しかし実際にはリーグスケジュールが過密になることで、平日開催が多くなりJリーグの観客動員もわずかながら減っています。
さらにテレビなどの露出も変わっていない印象を受けます。
日本代表においてもハリルホジッチ監督が言うようにコンディションが悪い、怪我が多い、準備期間がないといった悪影響が出ていました。
これは「代表、Jリーグなどあらゆる状況に対応できるスケジュールを作る。」という趣旨からあきらかに外れたもので明らかにおかしいのです。
問題があるのだから改善しないでいいはずはありません。そのまま放置するということは何より良くないことです。
それを日本代表監督という立場で言ってくれるということはそれほど悪いことなのでしょうか?
戦術に関して
「ブロックやゾーンプレスという言葉を知らない選手もいました」ハリルホジッチ監督はそのようにもおっしゃっていました。
たしかにゾーンプレスに関しては加茂監督が採用した時代にも、その指導は育成などで行われていませんでした。ゾーンプレスなんて指導したことある人もプレイしたことがある人もほとんどいないんじゃないでしょうか?僕自身もそうですが・・・。
ブロックでの守備に関してもノウハウがほとんど存在しないように思えます。
これはJリーガーだけの問題じゃないと思います。
ザッケローニ時代の海外組でもそういう感じはありましたしW杯では「自分たちのサッカー」にこだわってボロボロにされましたね。
選手に最低限の知識がない上に教える時間もないのだからそれはチームとして機能しないですよね。実際に監督は国内合宿などでこの状況を改善しようと努力していますが。
話している内容は正しいのだから個人を叩くだけでいいはずはない。
ハリルホジッチ監督は育成も含めた日本サッカー全体についてなんとかしたいから、このようなことにまで言及しているのだと思います。
JFA本社に部屋を作ってよく仕事をし、大学サッカーなど育成年代の試合も視察していますよね。
批判されることが多いハリルホジッチ監督ですが、話している内容は間違っているようには思えません。言い訳するなと批判するよりも日本サッカー全体の問題として耳を傾ける姿勢が必要なのではないでしょうか?
W杯でアルジェリア代表の試合を見ましたが組織的に戦えていましたよ。
あの韓国が手も足も出ずに完敗していました。
日本代表でそれができないならそれは監督というよりも日本サッカー全体の問題なんじゃないでしょうか?