先日のベガルタ仙台戦について。
失点シーンでちょっと気になることがあったのでお話しようと思います。
ウェルソンにニアを打ち抜かれたやつですね。
うわぁこれが個の力!!とか思ったんですがキーパー村山選手についても少し書きたいことがあったので。
まずはナイスプレー
これが試合のハイライト。
まず失点シーンの前にナイスプレーだと思ったシーンを。
あとで失点シーンの話をしますがその時に説明がしやすくなるので。
動画の43秒あたりから再生してみてください。
まず坪井選手は相手のシュートコースを消しに行きます。相手に抜かれないように距離を取っています。
そしてここ!!!このシーン重要。
坪井選手が中央への進路をカット。これによって仙台の選手は外に進行せざるを得ません。
この守り方キーパーとしてはとても助かります。
まず相手が外側に移動するということはシュートする角度がそれだけ狭まるということです。
シュートする角度が狭いということはシュートコースが狭まると言い換えることもできます。
さらにここで村山選手に注目してください。村山選手は前に出ていますね。
これも正しい。狭くなったシュートコースに蓋をするようにポジションを修正する。
前に出ることでさらにシュートコースは狭くなる。
正しい判断と言えます。
実際ポストにあてられたじゃないかピンチだったじゃないか!ミスじゃねーのと思われるかもしれませんが、このシーンにミスはありません。
むしろナイスプレー。
失点シーンでニアを打ち抜かれた原因
続いては1分5秒の失点シーンをご覧下さい
これ。結論から言うとミスしてるんですよ。
まず坪井選手。彼のプレーにはミスはありません。
ウィルソン選手と並走する坪井選手。決して飛び込むことはしません。
少し振り切られていますが坪井選手がコースを限定してくれているのです。
だから村山選手は先ほどのようにシュートコースに蓋をすればいい。
見る人が見ればすぐわかると思うんですが、わかりますかね?
村山選手のポジショニング。ニアサイドが空いてるんですよ。坪井選手がコースを限定している。だからゴールキーパーは残りのニアサイドをきちんとケアするべきなんですよ。ニアをケアした上でさらにそこをぶち抜かれたり、ファーサイドにスーパーゴールを決められたりするのは仕方ない。
でもこの状況でニアを開けるのはダメなんです。
開幕戦で指摘した要因が失点に直結した
さて今回僕がこのシーンを取り上げたのは開幕戦でのあるシーンがあったからです。
それは1失点目
湘南ベルマーレ対アルビレックス新潟の2失点。ゴールキーパー村山智彦選手の分析
以下ブログから抜粋します
ここであったかもしれない未来について解説します。
村山選手はクロスに対応するポジショニングを選択しました。
その際のポジショニングからこれ。
これ・・・危険なんですよ。こうなる可能性があるから。
角度的には難しいんですよ。でもゴールキーパーはこの状況でニアを抜かれてはいけない。結果としてクロスだったから良かったもののニアをぶち抜かれる可能性は十分にあった。ここでニアを抜かれて失点したらこれは本当にゴールキーパーの責任。
これがもっとゴールから遠い位置ならまだいいんです。遠い分シュートを入れるのは難しいですし、枠に入っていても追いつける可能性は高いですから。
でもここまでゴールに近いとニアを抜かれる可能性がぐっとあがります。
今回は起きなかった未来。起こらなかったから気がつかない。だけどその危険はあったんです。それは知っておいてください。
この時は村山選手のニアを空ける動きについての指摘はほとんどみませんでした。
なぜならクロスがあがったから。だから見過ごされる。
でもこの時もプレーに対する評価基準は同じ。あの状況でニアを空けてはいけないんです。
だからやっぱり今回のプレーも村山選手のミスなんですね。
ゴールキーパーについて失点以外の基準をきちんと持たなければいけない
僕は失点したからゴールキーパーが悪いという基準は間違っていると思っています。
完璧に準備しても失点することはあるし、逆にポジションがずれているからたまたまスーパーセーブが起こる事がある。
でもそのポジショニングのズレは長い視点で見れば失点の原因になるんです。
だからゴールキーパーが状況に応じてどういう判断をしたか。どういう動きをしたか。
そのプロセスを評価できなければ本当にキーパーを評価できているとはいえないのです。そういうことを知って欲しくてこのブログを書きました。
村山選手のプレーはトータルでは良くなっています。
だから余計心苦しかったのですが・・・。
そう村山選手のプレーは良くなってますよ。今回はミスしましたが。
いつかはきちんと時間をとってトータルで分析したいです。
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ちなみに奇しくも同じ仙台スタジアム。似たようなシーンがあります。
2分11秒あたりから。
秋元選手がやっぱりニアを空けてしまっているんですがこのくらい距離があればシュートをみてから反応すれば間に合いますし、クロスが上がってくる可能性が高いのでこのポジショニングはよくない。
とは言えないと思います。まあこの辺は難しいですね。
反応の早くない選手ならやっぱりもう少しニアをケアしなきゃまずいと思うし、キーパーはまずシュートを入れられてはいけないわけですから。
このプレーに関してはここらへんが評価の難しいところですかね?
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というわけで長々と書いてしまいましたが今日はこれで終わりです。
さようなら