2013年。
湘南ベルマーレがJ1との差をもっとも感じ「何もできなかった」と思ったのは紛れもなくサンフレッチェ広島戦でした。
J2時代も含めて、戦っては負け続けてきた相手。
それがついに、ついに、あのサンフレッチェ広島と互角に戦えるところまで来たんです。引き分けだったけれど勝ち試合以上に響く万雷の拍手とベルマーレコールが、彼らがいかに頑張ってここまでたどり着いたかを、なにより雄弁に物語っていました。
乗り越えた2013年のトラウマ
前半は広島ペース。ミキッチがラインギリギリの高い位置をとり、なおかつドウグラスがその近くに布陣していました。
さらに相手の3バックに対して湘南のWGが2枚になることが多かったため、大介が相手CBにプレスをかけに行くか迷う場面も見られました。
誰がドウグラスを見るのかはっきりしないため菊池大介がミキッチとドウグラスを見るような形になり、その結果マークが中途半端になったミキッチにサイドを再三攻められていました。
2013年は高山がこのWBの位置を担当しており、90分間このパターンでやられ続けていました。
しかしベルマーレはちゃんと成長していました。
ドウグラスが下がり気味の時は大介は不用意についていかず状況によって石川がケアするように、下がってきたら三竿に受け渡します。
中途半端な位置にいるときはある程度ゾーンのような形で守りながらみんなでバランスをとっていました。
大介も状況を見ながら細かくポジションチェンジ。
さらに大介が前に上がった時には大竹や高山がミキッチのマークにつくことで徹底的に相手の右サイドを潰していました。(写真撮り忘れた)
2013年に手も足も出なかったパターンを若い選手たちがみんなで乗り越えてくれました!これは本当に成長!
逆サイドも柏の個人技に何度かやられかけたものの粘り強く対応。
秋元の攻守もあり0-0で前半を終えます。
まさに互角。両チーム死力を尽くした後半
後半になるとよりオープンな展開に。サンフレッチェも前半ほどはベルマーレのプレスをかいくぐれなくなり、スピーディで白熱した好ゲームに。
ミキッチに二度ほど危険なロングパスが渡りましたがなんとか対応。
サンフレッチェが点を決めたと思ったら、オフサイドに!
ベルマーレも負けてはおらずあわやPKの場面を作ります。
途中強い地震が平塚をおそい、試合が一時中断しましたが両チームの集中力は途切れることはなく高いテンションを保ったまま試合終了。
昇格組のベルマーレに引き分け1stステージ優勝が絶望的になった広島サポーターからもブーイングなどは飛びませんでした。
たしかに非常に両チームの良さが出たクリーンな好ゲームでしたし、勝てなかったものの僕は非常に満足。
なにより昔から見ていた彼らが成長していることを実感できて感動!
誰よりも頑張る彼らを誇りに思います。
変わっていく予感。もうJ1だって怖くない。
最近ゴール裏の方たちが7ゲートに出向いて積極的に声をかけてくれるようになりました。7ゲートの雰囲気。本当に変わっています。(メインもそう感じる)
声がたくさん出て、拍手が鳴り響くようになりました。
ゴール裏からの煽りで、手拍子。 雰囲気がすごく良くなった #bellmare pic.twitter.com/cvEngbI7og
— SR (@sr2460) 2015, 5月 30
どんどんスタジアム全体の雰囲気が良くなってきていて、3000人しか人が来なかったああいう時代は本当に終わったんだな、ベルマーレは変わっていけるんだな。と強く思えるようになりました。
クラブもサポーターも選手もみんなで成長していける。ベルマーレはもう立派なJ1のクラブ。もうJ1だって怖くない。そういう風に感じられることが僕は何より幸せです。
手拍子を太鼓の達人に工夫することで拍手がすごく増えました。(1:05~あたりから)
素晴らしいアイデア。素晴らしく偉大な一歩!みんなでもっとクラブをよくしていきたい!
長い間頑張ってまいてきた種が大きな花を咲かせ、開花しようとしている!