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ベルマーレに秋元陽太が必要なんて当たり前のことだから

【湘南】F東京からGK秋元を完全移籍で獲得へ…2年ぶり古巣復帰 : スポーツ報知

 

秋元が戻ってくるとのことです。

ベルマーレ移籍組の中で出戻りが一番ありそうだったんですが一部秋元に不満があるサポーターの声が根強かったため案外気にしてたりして・・・。

とか思っていたらほぼほぼ戻ってくるそうです。

はい。それでこの移籍。

むちゃくちゃでかいです!!!

僕はベルマーレの今後数年を左右するくらい大きい移籍だと思っています。

いつもはプレー分析で納得させるところなんですが今回はデータでいきますよ。

Jリーグチーム情報 湘南ベルマーレ 過去の成績 | FootballGEIST

それでは。

 

 ゴールキーパーで苦しみ続けてきた歴史をもつ湘南ベルマーレ

強いクラブには必ず良いゴールキーパーがいる。

ゴールキーパーで勝ち点10は違う。

僕はそう思っています。

キーパーがネックになってなかなか結果を残せないクラブは多い。

そしてそれはそのまま湘南ベルマーレの歴史だとも思っています。

 

 

低迷期のゴールキーパーの動き

暗黒時代。ベルマーレを語る上で欠かせない。しかしもっとも動員が少なかった時代のため語ることのできる人間は少ないのかもしれません。

僕も2003年からです。

(つまり田中孝司監督のサッカーは伝聞でしか聞かされていないのです)

さて本題に入ります。

2003年 10位

2004年 10位

2005年   7位

 

J2はいまよりチーム数がはるかに少なかったわけですからこれは中位ではなく下位。

この時代のキーパーの成績を見ると

 

2003年

背番号Pos選手名年齢身長体重試合数出場時間得点
1 GK 鈴木 正人 26 190cm 83kg 24 2077  
16 GK 小林 弘記 26 185cm 85kg 21 1883 0

 

2004年

背番号Pos選手名年齢身長体重試合数出場時間得点
1 GK 鈴木 正人 27 190cm 83kg 29 2610 0
33 GK 植村 慶 23 181cm 78kg 6 540 0
16 GK 小林 弘記 27 185cm 85kg 9 810 0



2005年

背番号Pos選手名年齢身長体重試合数出場時間得点
1 GK 鈴木 正人 28 190cm 83kg 3 270 0
16 GK 小林 弘記 28 185cm 85kg 39 3510 0
25 GK 植村 慶 24 181cm 78kg 2 180 0

 

マサ、コバ時代といわれたこの時代。

ゴールキーパーは全く固定できていませんでした。

高いレベルの競争があってのこの数字なら全く問題ないのですがコバはポジションがめちゃくちゃだしマサはマサキックやらなにやらで高いレベルの競争というより固定できないという表現が正しいです。

この時代ベルマーレは思いっきり低迷し俗に言う暗黒時代となるのです。

 

J1昇格までのゴールキーパーの変遷

ちなみにここでクラブは大改革を敢行。ヤス、吉野など多くの選手がクラブを離れることになります。

ここからチームの編成を大倉氏(現いわきFC)がおこなう時代になります。

 

ただし改革初年度の2006年はクラブワーストであるJ2の11位。

ではこの年のゴールキーパーの状況を見てみましょう。

2006年

背番号Pos選手名年齢身長体重試合数出場時間得点
1 GK 伊藤 友彦 28 186cm 75kg 30 2641 0
25 GK 植村 慶 25 181cm 78kg 9 779 0
16 GK 小林 弘記 29 185cm 85kg 10 900 0

 

この年は伊藤友彦選手がレギュラーと言えますかね。

(マサはセレッソに移籍したはずです。)

 

友彦はコバ、マサより安定感はあった記憶があります。ただ植村とコバで19試合も試合に出ているのでやはりキーパーは固定できませんでした。

・・・というかこの頃48試合もあったのか。デフォルトで週二回試合やっていた印象しかないw

なにしろこの暗黒時代という名の低迷期。キーパーの動きは極めて不安定だったと言えるのです。

 

キーパー金永基(キム・ヨンギ)時代

2007年は湘南ベルマーレとして最高の成績であるJ2の6位に輝きます。

昇格争い!とまでは言えなかったと思いますが斎藤俊秀、ジャーンといったハイレベルなDFの加入に加え、ある大卒ゴールキーパーの存在がベルマーレの躍進を支えました。

2007年

背番号Pos選手名年齢身長体重試合数出場時間得点
25 GK 金 永基 22 190cm 84kg 48 4320 0

 

金永基(キム・ヨンギ)。全48試合に出場。ついに1年間通してゴールマウスを任せられるキーパーが誕生したのです。

特にライナー性でグングン伸びるキックは魅力的で原竜太。石原直樹といった快速FWに一発でボールを供給していました。

ゴールキーパーとしてのバランスも悪くなく一段レベルの高いゴールキーパーを獲得できたと言えるでしょう。

 

2008年

背番号Pos選手名年齢身長体重試合数出場時間得点
25 GK 金 永基 23 190cm 84kg 42 3780 0

 

J2で5位。 

試合数は減っていますがヨンギは全試合フル出場です。

(たしかチーム数が増えて4回戦総当りから3回戦総当りになったからだと記憶しています)

 この年は「昇格」を目指せたといえる初めてのシーズン。

2007年は昇格圏に入ることができないまま6位に終わりましたが、この年は2位にいた時期もあり、最後まで3位や4位で踏ん張りました。「昇格」の二文字が初めてはっきり見えたシーズンでした。

ただし全試合出場を果たしたヨンギはハイボールをポロリする癖があり高い身長をイマイチ活かせないという場面があったり。

それがなければもう昇格してたんじゃね?と考えられなくもありませんでした。

そしてベルマーレのフロントは監督に加え、ついにキーパーにもJ1昇格を意識した選手を迎え入れることになるのです。

 

反町と来た男。野澤洋輔

2009年。湘南ベルマーレにとって運命の一年。

この年ベルマーレはクラブOBでありアルビレックス新潟をJ1に昇格させた知将、反町康治監督を迎え入れます。

その時共に移籍してきたのが野澤洋輔。

 

2009年

国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグリーグ戦リーグ杯オープン杯期間通算
出場得点出場得点出場得点出場得点
日本リーグ戦リーグ杯天皇杯期間通算
1998 清水 24 J 0 0 0 0 0 0 0 0
1999 J1 0 0 0 0 0 0 0 0
2000 新潟 21 J2 0 0 0 0 0 0 0 0
2001 44 0 1 0 2 0 47 0
2002 43 0 - 1 0 44 0
2003 44 0 - 2 0 46 0
2004 J1 19 0 6 0 1 0 26 0
2005 26 0 6 0 1 0 33 0
2006 10 0 2 0 0 0 12 0
2007 0 0 0 0 0 0 0 0
2008 2 0 2 0 0 0 4 0
2009 湘南 32 J2 51 0 - 0 0 51 0

 

データで見ればわかるようにアルビレックスが昇格した年の正ゴールキーパー。

反町。寺川。そしてキーパー野澤。昇格を知る男たち。

この年ベルマーレはついに悲願のJ1昇格を果たすことになります。

野澤洋輔はこの年全試合フル出場。湘南ベルマーレの昇格にこの加入一年目のキーパーの大活躍があったことはもはや語るまでもないでしょう。

 

そして歴史は繰り返す

J2でもキーパーは固定できなかった歴史。しかしこの歴史はJ1で再び繰り返されることになります。

2010年。

J1 18位。年間3勝。最下位。

この年のベルマーレのゴールキーパーの状況を見てみましょう。

2010年

背番号Pos選手名年齢身長体重試合数出場時間得点
1 GK 野澤 洋輔 31 181cm 75kg 18 1620 0
39 GK 都築 龍太 32 185cm 81kg 15 1350 0

 

ゴールキーパー野澤洋輔で挑んだこのシーズン。

しかしシーズン途中で都築龍太を加入させることになります。

野澤は怪我をしたので彼のパフォーマンスが悪いと一概にはいえないのですが、なにしろこの年のベルマーレはJ2で低迷した頃と同様にキーパーを固定することはできなかったのです。

野澤洋輔選手 負傷に関するお知らせ « 湘南ベルマーレ公式サイト

 

2011年。

いままでゴールキーパーの動向が成績と密接にリンクしていたベルマーレにとって唯一の例外が2011年。J2で14位という歴代ワーストの成績ながらゴールキーパーの西部は全試合出場しています。

2011年

背番号Pos選手名年齢身長体重試合数出場時間得点
21 GK 西部 洋平 31 186cm 79kg 38 3420 0

 

その後川崎に引き抜かれたようにいいキーパーでした。

2011年は後に大倉氏が「この年だけは1年で昇格を意識するあまり補強の方向性がずれてしまった」と語っています。編成に問題があったというニュアンスですね。

この年だけはベルマーレとキーパーを語る上での例外といえますね。

  

二度目のJ1挑戦へ

2012年。この年にある無名の新人監督がクラブの指揮を取ることになります。

チョウ・キジェ。

そう。この年が現在でも続くチョウ・キジェ政権の初年度となるのです。

この年レギュラーポジションを掴んだのは阿部伸行。

 

背番号Pos選手名年齢身長体重試合数出場時間得点
1 GK 金 永基 27 190cm 84kg 4 360 0
21 GK 松本 拓也 23 183cm 79kg 1 90

0

27 GK 阿部 伸行 28 186cm 80kg 37 3330 0

 

全試合フル出場とはいかないまでも37試合3330分という立派な成績を残します。

キーパーの実力としては前年の西部の方が上だったと思うのですが一年間キーパーをほぼ彼で固定できたのは非常に大きかったんじゃないかと今でも思っております。

 結果最終節で京都をかわし2位。二度目のJ1への切符を手に入れるのです。

 

またしても固定できなかったゴールキーパー

2013年。湘南ベルマーレとして二度目のJ1。

しかしこの年またしてもキーパーに問題を抱えてしまいます。

2013年

背番号Pos選手名年齢身長体重試合数出場時間得点
1 GK 阿部 伸行 29 186cm 80kg 13 1170 0
21 GK 安藤 駿介 23 185cm 79kg 10 842 0
38 GK アレックス サンターナ 24 189cm 87kg 12 1046 0

 

J1という高いレベルではどうしてもキーパーを固定しきれない。

J2時代の低迷期と同じ現象がJ1で再び起こってしまうのです。

後にブラジル代表にまで上り詰めるアレックス・サンターナも言語の問題などがありその高い能力を活かせたとはいいずらく、またしても一年でJ2に帰ることになってしまったのです。

 

ついに現れたJ1クラスのゴールキーパー

 2014年。ついにタイトルのあのキーパーが出てきますw

ここまで4200文字。秋元陽太のあの字も出てきませんでした。

2014年

背番号Pos選手名年齢身長体重試合数出場時間得点
37 GK 秋元 陽太 27 182cm 83kg 42 3780 0

 

全試合フル出場。この年ベルマーレは圧倒的な力でJ2を制覇することになります。

秋元がいなくてもJ1にはいけたと思いますが勝ち点101という成績を残すのに秋元の力は必要不可欠でした。

そして翌年ついにベルマーレはひとつの悲願を果たす事になるのです。

 

2015年

背番号Pos選手名年齢身長体重試合数出場時間得点
1 GK 秋元 陽太 28 182cm 84kg 34 3016 0
25 GK イ ホスン 26 188cm 82kg 1 44 0

 

秋元陽太はアウェイの柏レイソル戦での負傷交代を除けば全試合フル出場。

この年J1で8位。

湘南ベルマーレは初めてJ1でゴールキーパーの固定に成功するとともに三度目の挑戦にしてついにJ1残留を果たすのです。またこの年の移籍加入第一号はセカンドキーパーのイ・ホスン。湘南ベルマーレが三度目のJ1を臨むにあたってどれだけゴールキーパーを重要視したかよくわかると思います。

 

抜けてしまった二人のキーパー

2016年

GK 1 村山 智彦 27 27 2590 8.55 8.55 0 0 0 107.00 11.06
GK 21 梶川 裕嗣 2 2 194 0.74 0.74 0 0 0 19.32 0.40
GK 25 タンドウ ベラピ 5 5 479 2.28 2.28 0 0 0 13.19 2.74

 

湘南ベルマーレ 2016シーズンサマリー | Football LAB ~サッカーをデータで楽しむ~

 

村山が27試合。梶川が2試合。ベラピが5試合。

今年のことなので記憶に新しいと思いますが前年の秋元に比べるといまひとつだったと思います。

キーパーを固定できたよ。と質問されたら僕はNoだと答えますね。

秋元に加えてセカンドキーパーのホスンまで抜けてしまったベルマーレ。

その穴は最後まで埋まることはなかったと言えるでしょう。

結果クラブは降格。ついに乗り越えたJ1残留の壁。しかしそれを維持することはついに叶わなかったのです。

 

湘南ベルマーレ史上ただひとりJ1で通用したキーパー。秋元陽太

ここまで5000文字。ダラダラと続けてまいりましたが冒頭の記事に戻ります。

【湘南】F東京からGK秋元を完全移籍で獲得へ…2年ぶり古巣復帰 : スポーツ報知

 

ここからが僕が言いたいことw

秋元陽太湘南ベルマーレ復帰。J2でも中位クラスの資金力しかないベルマーレにJ1で二年連続レギュラーをはっていたキーパーなんてまず来ません。

移籍金払って来るなら是非とも取るべき。

なにより秋元陽太は湘南ベルマーレ史上ただひとりJ1で通用したキーパーです。

J2ですら低迷した暗黒時代。昇格しても1年で降格した近年。

諸々の要因はあれどキーパーが固定できなかったという部分は全く同じ。

その歴史を覚えているならば、その苦労をしっているならば、J1でただひとり通用した秋元陽太にいかないなんてありえないのです。

J2なら若手でいけばいいなんてナンセンスだし梶川でいけばいいとして梶川が怪我したらどうすんの?また途中補強しますかという話。

2015年のJ1で秋元とホスンがいたようにキーパーのレベルはチームの成績に直結する。

僕はこのタイミングで秋元にいったフロントを最大限に評価します。

そう。秋元陽太は湘南ベルマーレに絶対必要なのです。

東京でのパフォーマンスとか

ちょっと気になることを。

今年東京でのパフォーマンスが悪かったということなので、秋元はもう衰えているのではないかと考えている人もいそう。

僕は東京の試合を全部見ているわけではないのでなんともいえないのですがFC東京の守備組織にはけっこう問題があったように見えました。

 

sr2460.hatenablog.com

 

これはルヴァンカップなのですが守備をしている際複数人がよくわからない動きをしているんですよね。これをゴールキーパーの指示不足とか。DFとの連携で片付けられてしまうとちと辛い。

ひとりふたりのポジションの修正ならすぐに出来ると思いますけど、あんなにいっぺんにおかしな動きされたらコーチングなんて間に合うわけないですよ。

そもそもゴールキーパーはボールから目を離さないという大事な仕事もあるわけで、ある程度のところはフィールドプレイヤーが責任もってやってくれないと。

(森重とか丸山とか能力の高いCBはいるけど中盤のフィルターとかそのほかの選手の動きはそうとうおかしかったんじゃないかなあとなんとなく予想できてしまいます。)

もしも成績の上がった篠田時代後期は徐々にパフォーマンスがよくなってたとかいう現象が起きていたらチーム全体の問題が大きかったと思いますよ。

秋元自体は衰えてないと思う。

 

梶川とか

最後に。

「ゴールキーパーに外国人枠を使ってほとんど試合に出ていない。これは無駄遣いではないか?」

あるときこんな質問がありました。

それについて大倉前社長はこう答えます。

「イ・ホスンという素晴らしいキーパーがいたからこそ秋元陽太は危機感を持ちより高いレベルに到達することができた。我々は彼の補強が無駄だったとは全く思っていない」

 

来年秋元に出番がなくほかのキーパーが台頭したとして秋元の加入が無駄だったということにはならないと思いますよ。

誰かが秋元を超えたということですからね。

・・・

ということで長々と語ってしまいましたが今回のテーマは

ベルマーレに秋元陽太が必要なんて当たり前のことだから

でした。