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DFはなんでもかんでもボールを奪いに行けばいいわけじゃないという話をします

よく、Jリーグのプレスは緩いとかDFが緩いという話をする人がいます。

まあそういう側面はあるのですが、だからといってなんでもかんでもボールを取りに行けばいいというわけではありません。

大事なのは状況に応じて適切にプレーすることなのです。

 

DFはなんでもかんでもボールを奪いに行けばいいわけじゃないということについて

これは去年の湘南ベルマーレVSサンフレッチェ広島の試合を例にとりました。

 

 

この動画の2分20秒位からのシーン。

www.youtube.com

 

DFのアンドレ・バイアはボールを一度も奪いに行っていません。

それはなぜか?

 

 

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画像を見ればすぐにわかると思いますが、取りに行ってかわされたらすぐにゴールキーパーとの1対1になってしまうからです。

 

また、状況を見てください。

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もう少し時間を稼げれば味方のフォローが追いつくような状況ですから無理してボールを奪う必要などないのです。

 

 

じゃあもしも完全な1対1の状況だったらどうするか?

(そんなことは実際ありえませんが)

フォローが期待できないのでボールを奪いに行く守備の優先度は上がります。

ペナルティエリアに侵入された場合ファールでPK。ゴールが近い分シュートも入りやすくなるからです。

ただしボールを奪いにいかないということの優先度も依然高いままです。

 

それはなぜか?

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この画像でアンドレ・バイアが行っている技術はワンサイドカットというものです。

ワンサイドカットは特定方向の進路を塞ぐことで相手選手の進む方向をコントロールするものです。アンドレバイアは内側の方向、つまりゴールのある方向をカットしていますね。

ですからこの状況が続けば相手選手はまっすぐ前に進むしかないわけです。

 

さらにこの状態はGKとしてもありがたいことです。

DFが中央をワンサイドカットしてくれているので、ゴールキーパーは残ったコースを消せばいい。具体的にいうとニアサイドのシュートに集中できるのです。

ファーサイドへのシュートが難しいのはわかりますよね?

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とにかく最悪なのはボールを取りに行ってかわされて、ゴールキーパーと1対1。

それだけは絶対にやめてほしいのです。

 ちなみにアンドレ選手は味方選手が戻ってくると相手を減速させつつ縦へのカットに切り替えましたね。

味方選手が戻ってきたので上手くうまく挟み込んでボールを奪うか、奪えなくても外か後ろに相手を逃がすつもりだったのでしょう。

(シュートまでいかれてしまいましたが、ペナルティエリアに侵入されそうでしたし、適切な判断だったと思います)

 

 

ちなみにこのアンドレバイアですが、実はボールを奪うことに対する優先度がとても高い選手です。相手がボールを背負っている状況ではまず足を出して自由を奪いますし、少しでも体勢を崩したら速攻で奪いに行きます。

ただし、ワンサイドカット等の奪いに行かないDFの重要性もきちんと理解しているだけなのです。

 

ボールを取りに行くかどうかは状況に応じて判断する。

なんでもかんでもボールを取りに行ってはいけないということですので、そこを理解した上でDFの守備が緩いのか、かわされないように距離をとっているのかを見極めるべきでしょう。