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湘南ベルマーレ対アルビレックス新潟の2失点。ゴールキーパー村山智彦選手の分析

こんにちは。アルビレックス新潟戦の2失点。

ゴールキーパーのプレーの分析をします。この2失点。ゴールキーパーを責めるのはたしかに酷ですし、村山選手がミスをしなくても失点してたと思うんですが、ミスがあったのも確かなのでそこは書こうと思います。

 

 

1失点目

 

 

まずこの画像。この時点では村山選手のポジショニングはOK。

新潟のボールが縦に流れているのでまずニアにシュートを叩き込まれるのを防ぐために丸をつけた部分を埋めるようにポジションを移動すればいいと思います。

 

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しかしここで村山選手はギャンブルに出ます。

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村山選手はニアではなくファーサイドに移動。つまりクロスの対処に重きを置きました。

 

次がクロスを挙げられた瞬間の画像。

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ここで村山選手はミスを犯します。

 

クロスを挙げられた瞬間の村山選手の動きを見てください。何回か巻き戻すといいかも。プレジャンプがずれてしまったんですよ。

 

 

 

 

クロスが上がった時点でジャンプして空中にいる状態を作ってしまいました。

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空中にいるから身動きがとれないですね。これによって新潟の素早いクロスに反応できませんでした。

せっかくクロスへの賭けが当たったのだからここはプレジャンプを我慢して欲しかった。もしくはタイミングを合わせて欲しかった。これは悔やまれる点です。

・・・もっともここでプレジャンプのミスがなくても普通に止められなかったと思いますが。この状態を作られてしまった時点でゴールキーパーには酷な状況でした。

 

知っていて欲しい。あったかもしれない未来

ここであったかもしれない未来について解説します。

村山選手はクロスに対応するポジショニングを選択しました。

その際のポジショニングからこれ。

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これ・・・危険なんですよ。こうなる可能性があるから。

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角度的には難しいんですよ。でもゴールキーパーはこの状況でニアを抜かれてはいけない。結果としてクロスだったから良かったもののニアをぶち抜かれる可能性は十分にあった。ここでニアを抜かれて失点したらこれは本当にゴールキーパーの責任。

これがもっとゴールから遠い位置ならまだいいんです。遠い分シュートを入れるのは難しいですし、枠に入っていても追いつける可能性は高いですから。

でもここまでゴールに近いとニアを抜かれる可能性がぐっとあがります。

今回は起きなかった未来。起こらなかったから気がつかない。だけどその危険はあったんです。それは知っておいてください。

 

 

2失点目

次は2失点目。これが映像です。

 

 

前がかかりになったところを奪われ速攻を食らって失点。

このシーンの村山選手の動きを解説します。

 

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DFラインの裏をケアしていた村山選手。ボールを見ながらバックステップします。

 

逆サイドに流れるボール。実はこの時点で村山選手のポジションはずれています。

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ニアが空いてしまっている。でもこれは仕方がないんです。横に大きく振られて追いつけていないのだから。

 

問題は次

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さらに次

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まだニアが空いてしまっている。ある程度時間があったのでできればここで修正して欲しかった。ここでのプレイが失点に響いてしまいました。

 

次のプレー。村山選手は伊藤選手の外にフリーの選手が走り込んでいるのに気がつきます。

多分スルーパスを警戒したんでしょう。ここでニア+前にポジションを移すんです。

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動画を見ると確かに前に、かつニアにポジションを移動しています。

 

 前に出ているのはこっちのカメラのほうがわかりやすいですね。

 

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急にニアにポジションをかえたので右足に重心がかかりファーサイドへの反応が間に合いませんでした。

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この画像の時点でちゃんとしたポジション、つまりニアにもっと寄っておけば最後の最後で急にポジションを移動することはなかったと思うんですね。

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これはやっぱりまずかったですね。シュートがうまかったのでミスをしなくても失点してかもとは思いますがこの一連のポジション修正は確かにミスですね。

 

 

知っていて欲しい前に出るということのリスク

以前ブログで村山選手は前に出るタイプのキーパーだと指摘しました。

松本山雅FCから湘南ベルマーレに移籍した村山智彦選手。プレー集及び感想

 

 

ここでゴールキーパーが前に出ることのリスクについて少し説明します。

ゴールキーパーはボールとゴールの中心を結んだ線上に立つことでどちらか一方にスペースを空けないようにしなくてはなりません。

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これは自分がゴールのすぐ近くにいればやりやすいんですよ。ゴールが見えているんだから中心を見つけやすいんです。でも前に出ると自分のゴールが見えなくなるから中心が見つけられなくなる。

これによって正しいポジションを見失ってしまうことがあるんですよ。

だから時々ゴールキーパーは時々ゴールを振り返って自分のいる位置が正しいのか確認する必要があるんです。

(ちなみに僕は余裕がないときは相手チームのゴールを見てゴールの中心を割り出してポジション修正とか無茶なことをしてました)

またこれは当たり前なんですけど前に出れば出るほど少しポジションをミスっただけで大幅にずれます。

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これって多分ノイアーの1,2歩なんですが前にでてるせいでえらく広大なスペースが空いてしまっている。

だから前に出ることはリスクがあるんです。

ただし正しいポジションで前に出れば相手のシュートコースを確実に限定することができるメリットがあります。

 

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上と下では上の画像の方がシュートコースを限定できていますよね。

 

今回のプレー。奪われ方が悪かった不運がありました。そもそも後ろに戻る時間を作れなくてポジションがずれてしまった。

だけどそもそも彼は普段から前に出るキーパーなのです。

村山選手は気を付けないと少しのポジションのズレが致命傷になる可能性があるということなんです。

だから同じパターンの失点がありえるということなんです。

例えばもう少し後ろで守る。ポジショニングを向上させるなど村山選手にはより進化が求められていると思います。

 

 

ちなみに昨年の2分30秒あたりからの秋元選手の失点が少し似ています。

www.youtube.com

 

これはあくまで参考までに載せておきます。

 

ゴールキーパーは全員にチャンスがあると前向きに捉えるといい

ゴールキーパーは村山とベラピの競争だと思われがちですが見た感じ全員にチャンスがあります。

特に梶川。怪我の間の筋力トレーニングの成果もありスケールが大きくなっています。

今年彼はチャンスの年です。もともといいもの持っているんですから今年はポジションを奪うチャンスがある。そう思ってやったほうがいい。

競争の中でゴールキーパー陣が成長してくれることを期待しましょう。

あと伊藤選手目線というかそういう感じなのはこちらの記事。

アルビレックス新潟の伊藤優汰選手ってすごいんじゃないか? 

同じプレーなんですけど取り上げ方で印象変わります。伊藤選手のシュート自体はすごかったですよ。悔しいけどすごいものはすごい。