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湘南ベルマーレと柏レイソルの試合でミスをした桐畑選手が叩かれているけど2失点目より1失点目が問題というのは分かってるんだよね?

J1 第22節。湘南ベルマーレ対柏レイソル戦。

ベルマーレは3-0で勝利しました。ただ試合後にレイソルの桐畑選手が心無い叩かれ方をしていました。これはゴールキーパーへの極度の無理解がそうさせていると思いました。はっきり言ってムカつきましたのでこのブログで意見を言わせていただきます。

 

一失点目。これは桐畑選手のミス

参考動画

www.youtube.com

 

一失点目。これは桐畑選手のミスです。(動画は1:07~くらいから)ゴールキーパーは飛び出したら触らなくてはいけない。これはゴールキーパーにとって守らなければいけない鉄則です。

ですからゴールキーパーは色々なパターンのクロスを気が遠くなるような回数と強度で練習し続けます。

(ゴールキーパーコーチがいない育成年代のチームだとキーパーの練習が至近距離のシュート練習と試合形式のゲームだけみたいな重篤な問題がありますが脱線するのでやめます)

 だからこれに関してはキーパーの責任です。やってはいけない。

 

どうして桐畑選手が飛び出してしまったのか

ただなんで桐畑選手が飛び出してしまったのかあくまで感覚的にですが分かります。

これは湘南ベルマーレの古林選手がキックした瞬間のポジションです。

わりと前目に布陣していますし体の角度もいい感じに半身になっていてクロスにうまく対応できそうな準備になっています。これなら足の運びもスムーズに飛び出せそう。

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ちょっとプレジャンプがずれています。飛び出すならこのコンマ数秒は致命的なのでこれはミスかな~って感じます。細かいですけれど。

ただプレジャンプをすると体のバランスが整って推進力がつくので、クロスに対応する準備がかなり良かったことも踏まえて、その勢いで前に出て行くのは気持ちはわからんでもないです。

実際に桐畑選手は迷いなく飛び出しています。(ただしミスです)

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それとこれはかなり弾道が高いボールなんですね。

弾道が高ければ高いほど手が使えるゴールキーパーに優位性が生まれるので、この弾道のまままっすぐボールが飛んでくれれば確かに桐畑選手が処理出来ると思います。

 

ただちょっと難しかったのはこのクロスはカーブというよりドライブみたいな軌道を描いたということ。曲がった上に落ちたように見えました。

↓曲がり始めたボール

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↓ここで落ちる。

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古林将太選手のクロスはうまかったと思います。

カーブだけならまだしてもドライブしましたから。

結果として桐畑選手は低い場所で勝負させられてしまいました。

・・・

ただそういうことを踏まえても一失点目はダメ!これは出ちゃダメですし、出たなら触らないと。だからこれは桐畑選手のミス。

 

以前秋元選手の記事でも書きましたが、出たら触らないとゴールガラ空きですから

3失点した湘南ベルマーレのゴールキーパー秋元陽太が叩かれてるみたいだけど実際に責任があるのか分析してみた

 

 

 2失点目について言いたいことがたくさんある

www.youtube.com

 

2失点目。これは現地で目の前で見ていました。

 

 

まずは桐畑選手のポジションが間違っていたという指摘について。これもどう間違っていたのか書いていない人が多いです。

ただ個人的に桐畑選手のポジションが間違っていたとは思いません。

まず桐畑選手が前に出すぎていたという指摘。これはおかしい。

 

バックパスが来る際に一番怖いのは球足が弱く相手にカットされるパターン。

バックパスは厳しい体勢で行うことが多いのでボールが強すぎるパターンよりこっちのほうが起きやすいです。

ですからそのパスをより確実にフォローしてやるためにゴールキーパーは前に出て味方との距離を縮めてやる必要があります。(ただし絶対ではないです)

 

またボールを足でしか扱えない状態でゴールに近い場所で処理するってリスクだと思わないですか?

前に出ていればトラップをミスしても修正できますけれど、ゴールがすぐ近くにあったら即失点です。

それにDFラインの裏のスペースを埋めるという意味でも最初からベタ引きしているなんてことは現代サッカーではありえないです。ノイアーとか見てくださいよ。

 

 

2失点目のバックパスの質について

これは現地で目の前で見ていたので言えるんですが、テレビで見る感覚よりかなり球足が早いんです。パスしたのを見た瞬間に「あっ!」って思いました。

それとキックをインパクトする場所が中心よりちょっとずれていたと思います。

変なスピンがかかりそうなキックでした。

また、画像を見ると純粋なインサイドキックじゃなくて体をねじることで、よりボールに力を伝えてしまい、強いキックになってしまっています。

現地でみていたら厳しいボールですよこれは。

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後ろに下がって処理すれば良かったという指摘について

後ろに下がって処理すれば良かったという指摘についてですが、やはりテレビで見るよりかなり厳しいボールなんですよ。

そして桐畑選手がボールを後ろにそらして次にバウンドする場所がここ。

もうゴールの目の前です。正直この球足のボールをここで処理するのって事故の確率が高い。できればやりたくない。やっぱりゴールから遠いところで処理したいです。

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それにこのパスをゴール前のバウンドした場所で処理するとなるとクロスステップをしながらけっこうなスピードで走らないと追いつかないと見ていて思いました。左足を伸ばしてなんとか掻き出す感じになるかも。落下地点に間に合わなければもう少し前でジャンプしながら胸トラップで処理とか。

前に出て処理するのもきついし後ろで処理してもきつい。ある意味不幸なボールでした。不幸にもそういうボールになってしまったというか。それとリプレイを見ると桐原選手は斜め後ろに動いてますね、一応。

 

まあ後ろで処理すればいいよねっていう批判はわかる。

これが一番理解できます。

 

 

手を使って処理をすればいいという指摘について

これが一番納得いかないです。は?ふざけんなって感じです。

バックパスを手で処理してもPKにもならないし(関節FKになる)得点機会の阻止にもならないからレッドカードがでないから手で処理しなかったゴールキーパーが悪いという理屈です。そのロジックを文面だけ読んだら確かにおかしくないです。正しく見える。だけどそれって本当にそうですか?

  

そもそもゴールキーパーがバックパスを手で触ることはセオリーなのか?

ゴールキーパーがバックパスを手で触ったらゴールエリア内という極めて危険な位置で間接フリーキックを与えることになります。ですからバックパスは手では処理しないのがセオリー。当たり前です。

バックパス自体は試合で起きる事態なのでJリーグなどでゴールキーパーの練習を見てもバックパスの処理の練習はしています。

それはいい。

だけどゴールキーパーがとっさに判断してバックパスを手で止める。そんな練習はやらないですよ。

手で止めなくてはいけないバックパスもそれを実際に手で止めることも、完全にセオリー外ですもん。そんなパス出さないし、やらないです。

少し話がずれますがゴールキーパーって受け身なポジションなだけにやらなきゃいけないことが本当に多いから練習一番長くてきついんですよ。ハイボール、シュートストップ、キャッチング、パンチング etc

(それは距離や位置や球質を変えて入念に行われる)

やることがいっぱいある中でゴールキーパーがとっさに判断してバックパスを手で止める練習。これやらないでしょ?起こらないですもん。他のことをやりましょうよ。

しかも完全に反則なんですよ?ペナルティエリア内で間接フリーキックですよ。

あなたがゴールキーパーコーチだったとして選手にそんな練習させる?

 

参考

最初と最後にバックパス処理の練習あり!

(全部撮影できてないのが申し訳ないです)

www.youtube.com

 

手で止めないから桐畑選手が悪いという批判は間違っている

あんな難しくて速いバックパスを、後逸した瞬間に間接フリーキック等のルールを考慮に入れた上でセオリー外の「手」を使って止めるプレー。

これが出来なきゃ悪いキーパーって理屈は正しいですか?

こんなん出来たら超ファインプレーですよ。できなかったから桐畑選手は判断力のないダメなキーパーだ!

という批判。

そんなのおかしくないですか!?この批判はゴールキーパーに対する無理解以外の何ものでもない。

 正直これがなにより腹が立ちました。これは断固としておかしいと主張します。

 

そもそもバックパスはゴールの入らない場所にゴロで出すのが基本

そもそもバックパスは後逸してもボールがゴールに入らない位置に蹴る。

バウンドボールは蹴らない。これが基本。セオリーです。

今回は鈴木大輔選手もとっさの判断をせまられていたのでゴールに入らない位置に蹴る、を実践するのは難しかったかもしれませんが、せめてキーパーが横に移動する必要のない真正面に蹴ってあげるとかそれだけでも随分違ったはず。

 

このままじゃゴールキーパーをやりたがる子が減ってしまう

なによりも腹が立つんですが、ゴールキーパーはゴールを守る人なんだからゴールを決められたらどんな状況でもキーパーに責任がある的な批判をする人までいるんですよ。

こんなの完全に思考停止。こういう「考えなし」の批判をする人がどのくらいいるのか分かりませんが、こんなことでは誰もゴールキーパーなんてやりたがりませんよ。

自分なりでいいから失点シーンをいくつか考察してください。「とにかく失点したからキーパーが悪い」なんて批判絶対に出てこないです。

その「無理解」から来る批判がゴールキーパーをやりたがる子を減らし、日本のサッカーの未来を潰しているという自覚を持って欲しいです。

 

立派だったのは大槻選手だ!

最後になりますがこれは大槻選手が立派でした。DFラインやキーパーにプレッシャーをかけ続けた。その姿は胸にくるものがあった。どうして大槻選手の素晴らしいプレーだという風にならないのか?

スタジアムで最初、オウンゴールではなく大槻選手のゴールとアナウンスされましたが、大槻選手のゴールですよ!彼の頑張りがレイソルの選手を凌駕した。あれはそういうゴールですよ。大槻選手を褒めましょうよ!

批判するのも大事ですが、「考えない」で批判するのは間違っていると思いますし、相手チームの素晴らしいプレーを見逃すことにもつながるので損していると思いますよ。

 

追記

海外でも議論になっているらしいです

柏レイソルのオウンゴールが海外でも議論の的に 「酷いバックパス」 - ライブドアニュース