ようやくJ1に昇格したベルマーレは第三節の新潟戦で初勝利を味わうことになります。
力の差はあるものの、ある程度試合にはなっていたので、序盤はまだ希望はありました。
しかし徐々に明確になる実力差。
球際で競り負けて、プレスをしてもかわされ続けました。
亀のようにゴール前をかためると今度は正確無比なミドルシュートがゴールネットを揺らします。
たまにボールを保持しても相手の寄せや戻りが速く、ボールを前に運べません。
後ろと横にパスを延々と回すだけ、そこでミスが出て相手のカウンターを受けてしまいます。
同じようなシーンを90分間見せられ続けました。
清水戦や川崎戦をはじめ、多くの試合で大量失点を重ねました。
そして・・・何より悔しかったのは
あのアグレッシブなサッカーが消え失せてしまったこと。
菅野監督の時代から作り上げてきたスタイルが消え去ってしまったことでした。
負けることよりも、選手が委縮して「勇気」を失ってしまったことが、なにより残念でした。
今まで積み上げてきた何かがガラガラと崩れていくような・・・そんな感覚を味わいました。
年間三勝。
J2で勝利を重ね、ようやくたどり着いた場所は・・・まさに地獄でした。
そして一番大切なもの。
アグレッシブな「湘南スタイル」は、傷つけられ、蹂躙され、跡形もなくなってしまいました。